2024/12/18 12:13

Afterglowのアンバサダーである、谷川岳を中心に活動するプロスノーボーダー勝山尚徳氏。
冬の谷川岳を訪れたなら、かなりの高確率で彼の姿を見るだろう。

そして、もし朝のロープウェイの先頭付近に彼が居ないのであれば、それはすでに彼と撮影クルーは一仕事を終えて下山しているはず。

撮影にGOODなコンディションが期待できる日の前日、彼らは山に入り避難小屋で夜を過ごす。
そして、陽の上がり切らない早朝から稜線を登り、ドロップポイントを目指して登り始めるのだ。

やがて朝のドラマチックな光が差し込み、スティープで変化に富んだ谷川岳の斜面が姿を現す。
その美しくも厳しい環境で時に天候の回復を待つ為、停滞を余儀なくされることも多い撮影。

そんな環境下で着用する静的インサレーションに必要な条件は、身体を冷やさず待機できて、急な天候の回復があればサッと脱いでザックに突っ込み、すぐに滑り出せるということ。
もちろん携帯性にも耐候性にも優れていることが大前提。

このようなコンセプトで作り始めたアイテムは、思いのほかシンプルなものになった。
その理由は、簡単
大げさなギミックも
何を入れるのかわからないポケットも
複雑な切り返しやステッチも
あの過酷な環境下では必要ないから。

シェル(スノーボードウエアー)の上から羽織れることは、サッと着てサッと脱げるという、このアイテムのコンセプトそのもの。
停滞する時に羽織るのが前提だから、その日の行動時の気温や気候に合ったレイヤリングに+する保温性は、一番外皮に来るのが正解ということです。
これは、バックカントリーだけに限らず登山の休憩時間や釣りの休憩時間にも言えること。
小休止でも気温や風の状況によってはすぐに体が冷えてしまうことは、良くあります。
少しめんどくさくても止まったら一枚羽織るのが正解。
だからこそサッと出して羽織れるこのアイテムは、フィールドでの活動時にとても有効なのです。
そして、他のジャケット類の上から羽織ることができるサイジングである必要がありますが、通常のインサレーションとしてミッドレイヤーのように、中に着るのにも使いたい。
その為、特徴でもある2本のフロントファスナーがあるデザインを採用し、身幅を通常とワイドの2パターンで着用できるギミックを持たせました。
正確には前身頃のみが広がるイメージ。
これはシェルの胸ポケットに何か入れてたり、そもそもビーコンも身体の前に装着していると思うので前身頃に余裕が欲しいわけです。
サイズ感もAfterglowのRIDGE WALKER JACKETやMARO PARKAに合わせているので、同サイズを着用すれば、ちょうど良くレイヤリングできる設計になっています。
そして斜めにファスナーが配されているのも、ワイドで着る時に左右が綺麗に広がっていくようにバランスをとる為。
結果、デザイン的にも良い感じに仕上がったと思います。
また、ファスナーは下からも開く逆開ファスナーを使用。
クルマや椅子などに腰を掛ける時に途中まで開くと座りやすくなるほか、雪の降る中、内側に着たシェルのポケットにアクセスする際にも活用して頂けます。
※この逆開ファスナーは、軽量化とコンパクトに収納する為、ジャケットには不向きな細めの物を使用しております。
しっかりと差し込み正しいスライダーの操作を行ってください。また、無理な強い力を加えないようにしてください。


フードを付けなかった理由は、シェルに100%フードが付いているし、フードの上にフードが重なると無線でのやり取りや会話が聞こえなくなること。
移動スピードの速いスノーボードやスキーでは、無線機を用いたコミュニケーションが必要不可欠ですからね。

また、意外とボリュームのあるフードや襟を無しにすることでコンパクトになり、見た目もカーディガン的なデザインとなったわけです。

表生地には、DWR加工された耐水性・耐候性のある軽量ナイロンを使用。
水も風も通しにくく軽くて質感も良い生地は、Primaloftとの相性もバッチリ!
そして、贅沢に裏地にも表地と同じ生地を使用しています。
これは、雪などで濡れたシェルの上から羽織ることを前提としている為、表地と同じ性能を裏地にも求めた結果です。

中綿に使用されているのは、高機能なインサレーション素材として信頼と実績のあるPrimaloft GOLD。
60gと80gの二種類の厚さを、効果的な部分に効率的に配することで、暖かさとコンパクトさを両立しました。

Afterglowでは、POLARTEC ALPHAとPrimaloftの2種類のインサレーション素材を使用しています。
ALPHAは、動的なインサレーション素材なので保温しつつ、程よく換気もしてくれるので暖かいのに蒸れにくいアイテムが作れます。
逆にPrimaloftは、高い断熱・保温効果が期待できるので静的な防寒アイテムに最適!
ログハウスのような安心感のある暖かさに絶対的な信頼を持っています。
ALPHAもPrimaloftも、元々は軍用に作られた素材なのでハードな使用にも向いていますし、ダウンと違って濡れてもほぼ保温性を失わない点が、過酷な環境下でも安心。
それぞれの素材の特徴を理解しつつ、どの素材をどのような生地と組み合わせ、どこにレイヤリングするかで、その性能を発揮できるということです。
逆に言うと、同じPrimaloftを使った製品でも、特性を理解して適切な使い方をしないと十分な性能を発揮しきれません。
良い食材を使っても、適切な調理をしないと美味しい料理ができないのと似てますね。
正解は色々あると思いますが、Afterglowでは
「私たちが考えるベストな味付けは、こんな感じですよ~」
と、皆さんに語り掛けるような物作りを目指しています。
その辺りも含めて、我々のアイテムを楽しんでもらえたら嬉しいです。

ということで、我々が設定しているバックカントリーでのレイヤリング(上半身)の一例です。

ベースレイヤー
グリッドフリースの保温性と通気性、速乾性が快適なPOLARTEC POWERGRIDを使用したハーフジップorフーディー
もしくは通気性と速乾性のあるPOLARTEC POWERDRYのインナー

ミッドレイヤー
POLARTEC ALPHAを使用したALPHA ML JAKET
もしくは、そこまで気温が低くない日は、POWERDRYと合わせてBACKPACKER JACKETもオススメ

シェル
通気性のある透湿防水生地を使用したRIDGE WALKER JACKETもしくはMARO PARKA

ベースレイヤーからシェルまでは、風をブロックして暖かさをキープするロフトも持たせつつ、運動による発熱によりオーバーヒートしないよう余分な熱気や湿度は逃がす。

そして、停滞時には一番上に羽織り、冷気を分断し、熱を留めて保温するのが今回の『GASMACHI CARDIGAN』となるわけです。

左右にあるポケットはファスナー式で開口部が通常より広く作ってあります。
これは、グローブをしたままでも手を突っ込みやすくする為です。
そして、プリマロフト層の内側にポケットの袋がありますので、ハンドウォーマーとしても暖かいです。
また、斜めのフロントファスナーの恩恵として、左のポケットが大きく作ってありますのでゴーグルや無線機、ドローンのコントローラーなども一時的に入れておける大容量になっています。
細かいポケットが沢山あるよりも、大きなポケットにガサっと詰め込める方がフィールドでは使いやすいというのが我々の考えです。

袖口もスパンデックス生地を使用したソフトな感じになっているので、極寒冷地用のオーバーミットとかでなければグローブをしたままでも脱ぎ着できると思いますよ。

本体を収納して持ち運びできる収納袋は、下部のコードを締めることでさらにコンパクトに圧縮できる仕様。
そして、収納袋が風で飛ばされLOSTしないようにフックパーツも付けました。
プリントには、谷川岳の双耳峰をデザインに組み込み、彼の地への思いを込めました。

以上、ガスが抜けるのを待つ為に作られたGASMACHI CARDIGANのお話でした。

上記のように局地的な使い方のアイテムとして当初、勝山尚徳氏の為だけのサンプルアイテムで終わるかと思ったGASMACHI CARDIGANでしたが、バックカントリーだけでなく登山や釣りの休憩時にも同じように使えるので汎用性があり、デザイン的にもどことなく可愛らしくて街着としても良いよね!となって商品化されたアイテムでもあります。
結果、いい意味で予想に反して大人気となったGASMACHI CARDIGANは、今シーズンより新色のグレーが仲間入り。
冬のフィールドで是非一枚ザックに忍ばせておいてもらいたい逸品です!

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