2024/12/23 19:16

首から上、頭部を覆う防寒ヘッドギアとして様々な種類が売られていますよね。
私たちAfterglowのクルーは、冬はスノーボーディングに興じているので、バラクラバへのこだわりは、特に強く持っています。
もちろんゲレンデでも滑りますが、バックカントリーでの行動が多く、そのシーンで必要なスペックを満たす為、バラクラバを作る際も長い時間を掛けて作り上げました。

先ずは、素材ですが冬季用のベースレイヤー類とも共用で、POLARTECのPOWERGRIDを使用しています。
POWERGRIDと言えば、格子状に起毛面と通気の為の溝がある複雑に編まれた素材で、現在ではそのコンセプトを真似た素材も多く出回っている、山での活動時に向けた代表的なニット生地です。
そしてこのPOWERGRIDですが、色々な品番がありますので一概にPOWERGRIDと言っても厚さや毛足の長さ、質感、伸縮性(もちろん値段も)が違う為、ターゲットになる温度帯や使い方も違うわけです。
このため、自分たちが活動するフィールドで最適なバラクラバを作る為に数種類の品番を取り寄せ、実際にそれぞれの生地でサンプルを作ってフィールドテストを繰り返しました。
そして選んだPOWERGRIDは、保温性とロフト感のバランスが良く、速乾性、伸縮性に優れ、抗菌消臭機能もバッチリな品番。
価格はちょっとお高めですが・・・
素材が決まればデザインとパターンのブラッシュアップです。
全体的な作りは、刻一刻と変わる冬山のコンディションや運動量に対応するように4WAYで使用できるデザインとしました。

先ずは、目の部分以外をスッポリと覆う被り方。
これは最も保温性がありますが口や鼻を覆うため、息苦しかったりアイウエアーをしていると曇り易かったりします。
しかし、POWERGRIDは高い通気性の格子状の溝があるので、暖かいのに空気が通り、息苦しさもありません。
次に顎と唇の間に掛ける着用の仕方
なんだかんだでこの被り方が一番使いますし、ハイクアップの時も滑走の時も呼吸がしやすく仲間との会話もしやすい、そして冷えやすい顎もカバーできます。

あとは、顎の下に掛ける方法やフード部分を下ろしてネックウォーマーのようにする着用方法。
これは、天気のいい日のハイクアップなどに最適ですね。
このように状況に応じて使い方も選べて、POWERGRIDが幅広い温度帯に対応できるため、常に快適に使用して頂けるのです。

Afterglowのバラクラバのフード部分は、他のバラクラバと大きく違う特徴があります。
額にあたる部分が生地を折り返し、二重にしてリブのようにしました。
これは、通常バインドゴムテープで始末している物が多いと思いますが、結構おでこに跡がついちゃうんですよね・・・
この手の痕は、若い頃はすぐにとれたんですが、年齢を重ねるにつれなかなか痕が取れない(笑)
そしてPOWERGRIDの裏面、内側になる格子状の凹凸も痕がついちゃうかも!?
そこで生地を折り返すことでソフトなフィット感と平らな当たりで痕にならない仕様にしました。
「もう歳だしね~」なんて冗談半分で取り入れた仕様でしたが、結果としてあまり締め付けないので着用感も良くなり、長時間ストレスなく着用してもらえる仕上がりになりました。

実際に手に取っていただくと全体的にすごく立体的で、頭部にフィットするパターンであることがわかっていただけると思います。
後頭部から首、そして肩のラインに掛けて綺麗に沿いつつ、動きを妨げない適度なゆとり。
顎から首にかけても同様で首元からの冷気や雪の侵入を防ぎます。
この部分が製作時何度もパターンを引き直したところで、サンプルを作ってはパターンをミリ単位で修正し、彫刻を削るかの如く詰めて行きました。
もちろんPOWERGRIDは伸縮性が高いので、被るだけならそこまで神経質に作りこまなくても頭は入ります。
でも、頭部って直径60cmぐらいの間に複雑な湾曲が重なり、首は可動しますし耳や鼻、目、口もあるからデリケートな部分。
このバラクラバを使ってくれる人たちには、過酷な環境下での長時間の行動時、なるべく快適でいてほしいし、自分たちももちろん快適に過ごしたい。
そんな思いの込められたAfterglowを代表する隠れた名作が、このバラクラバなのです。
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