2023/02/07 22:47


美しい渓相の中を軽快に遡行しながら、そこに棲む溪魚たちと戯れる 。

渓流釣りに特化したバックパックである『STREAM CHASER BACKPACK ストリームチェイサーバックパック』

発売開始から大変ご好評いただいているこのアイテムのお話をしましょう。


デザインのコンセプトは「山岳渓流から里川まで、安全で快適な釣行を楽しめるバックパック」

製作にあたり、メインコンパートメントの容量やフロントポーチの容量、ロッドの携帯、ランディングネットの配置、ロープや登攀具の携帯など、必要と思われる仕様をいかにバランスよくデザイン、配置していくか

サンプルをいくつも作成し、フィールドテスト行ってきました。

そして、釣行中に気が付いた問題点を改良し、再サンプルとテストの繰り返し。

数百時間のフィールドテストを経て、ようやく完成したのがこのバックパックです。

” 作り手=釣り人 ”

であるAfterglowの、ものつくりを感じ取っていただけるアイテムに仕上がっております。



感動すら覚える!?使いやすいフロントポーチ

先ずは、釣り用として最も特徴的な点である、フロントポーチについてですが、左右に分かれた縦長のポーチ部分は、容量約3リットル×2の計6リットルの大容量。

メインポケット部分には、ルアーを入れるワレットやボックスを入れたり、500mlリットルのペットボトル、行動食、その他釣行中によく出し入れするものを入れてください。

こだわりのファスナー部分は、何度も長さや角度を変えてサンプルを作り、突き詰めた部分。


斜めからラウンドして縦に配されている独自のデザインは、使っていただくと分かるのですが、開け閉めがしやすく、物を出し入れしやすいです。


ユーザーの方からも「感動すら覚えた」との感想も頂いている、STREAM CHASER BACKPACKの要となるポイントとも言えますね。

また、あえて中で部屋を分けていませんので、臨機応変にその日の装備をザックリと入れてスッと取り出してください。

ファスナーには、YKKのコイルファスナー(裏使い)に撥水加工を施したものをチョイスしてあります。

水に濡れることが多い釣り用ということで、止水ファスナーを使ってもいいのですが、止水ファスナーはスライダーの動きが重くなるので、通常のコイルファスナーと止水ファスナー両方で試作品を作りフィールドテストをした結果、頻繁に開け閉めする部分には、不向きだという結論に達しました。



フィールドでの落し物は、致命的!

そして内部にHOOKストラップを取り付ける為のループを配置。

これはフロントポーチに6か所あるループの好きなところへ、取り付けることができるストラップで、ルアーワレットやスマホなどに接続すると紛失を防げます。

渓流で流れの中に物を落とすと、みるみる流されて回収不可能になりますから・・・

特にルアーワレットを流されると、その日は強制終了となってしまいますし、せっかく揃えた大切ルアーたちをまとめて失うのは悲しすぎます・・・



使いやすさだけでなく、デザイン性も追及したフラップ式のポケット

前面にある小物ポケットは、ベルクロ開閉式のフラップを採用。

ここには、釣行で必要となる様々な小物類を収納しましょう。

また、パラシュートコードのループが付いていますので、お好みで色々ぶら下げてみても良いと思います。

開閉のためのベルクロは、フラップにモヘアタイプのベルクロを、本体オス側は服などに引っ掛かりにくいタイプをチョイスしました。

通常この手のポケットは、フラップ側にベルクロのオスを縫付けますが、いくら引っ掛かりにくいオスを使用しても、長年使っていくうちに、少なからずパラシュートコードや縫い目に影響が出るのではないかということで逆にしてあります。

そしてこのポケットの内部にもHOOKストラップを取り付ける為のループがありますので、HOOKストラップをつけても良いですし、上の写真のようにピンオンリールを取り付けるなどしても良いと思います。

釣りのスタイルは十人十色

色々と工夫して、シックリくる使い方をチョイスしていただけるように、選択の幅を持たせたデザインにすることも作る上で考慮したポイントになりました。


変化にとんだ地形でこそ有効性を発揮するロッドホルダー

そして、釣行に必要な容量の収納力と共に、快適な使い心地を提供してくれるのが左右にあるロッドホルダーです。

足場が悪く、岩や木などが入り組んだ渓流で、例えばルアーの付け替えや小休止で何か口にしたいなーという時にロッドをホルダー差せば、両手が使えるのでとても便利。

斜めにカットされたロッドホルダーは、とても差しやすく工夫された形状ですので、慣れればノールックでスッとロッドを差せます。

素材も本体と同じ生地を熱圧着したもので、しなやかで使わない時も邪魔になりません。

また、このロッドホルダーを含め、フロントポーチの形状は、渓流釣りでのキャスティングに邪魔にならない絶妙な形状にシェイプされています。




スマホを仕舞うならココがおススメです

ポーチの裏面、身体側には、通気性も確保してくれるメッシュのポケットがあります。

ここには、スマホを入れたり、地形図や遡行図、釣果メモなどを入れても良いですね。

このポケット内部にも、ループがありますのでHOOKストラップをつけるとスマホの紛失防止になります。



脱着式フロントポーチの利便性は、アプローチな長い溪で真価を発揮

十分な収納性と機能を盛り込んだフロントポーチですが、入渓点までの歩きや自転車、バイクでのアクセス時、また釣行中にシビアな高巻き、ヘツリを行う際は、身体の前にあると若干邪魔になります。

そんな時は、上部のバックルとサイドのクリップを外し、バックパック本体の上部ポケットの下に隠れているバックルに取り付け、サイドのクリップをギアループに接続します。

こうすることでフロントポーチを安定してバックパック本体へ取り付けられます。


全ては、快適で安全な釣行の為の最適化

快適でストレスフリーな釣行を実現するために盛り込まれた機能性と収納力を確保しつつ、キャスト、アクション、フッキング、取り込みと一連の動きの中で邪魔にならないように考えられた形状は、いくつものサンプルを作り、テストを繰り返すことで生まれました。

また様々なアングラーの方に、ベストな位置でフロントポーチを使って頂きたいと思い、バックル部分と、バックパック本体のウエストベルトに接続する部分で、上下と横方向に幅広い調整機能を設けました。

釣り人が作った、本当に自分たちが日本の渓流で使いたいバックパックのコアとなるフロントポーチは、心に残る溪魚との出会いをサポートしてくれると思います。


つづく・・・